“Simply put, and politics aside, marijuana is the single most medicinally valuable plant that has ever existed. Unfortunately, the problem is that policymakers, law enforcement, and the public associate its use with getting high or being stoned.” — MICHAEL H. MOSKOWITZ M.D

 

「政治の話を抜きにして簡潔に言えば、マリファナは今まで存在した植物の中で、薬用上最も価値のある植物である。あいにく、問題は政治家、法執行機関、大衆などが、マリファナの使用をハイになることと見なしていることだ」— マイケル・H・モスコウィッツ博士

 

世界で医療大麻における規制緩和が進み、日本でも合法に使用できるCBDオイルを処方する医療機関も増えてきました。

 

しかし、日本では70年以上もわたって大麻が取り締まられ、覚醒剤などの薬物と同様の扱いを受けてきたため、CBDオイルと言えど医療大麻の使用に不安を覚える人も少なくありません。

 

僕は世界に先立って1996年から医療大麻を合法化したカリフォルニア州に5年間住んでいた経歴がありますが、それでも日本で長年受けてきた「ダメゼッタイ」の考えが覆るには長い時間がかかりました。大麻に関する会話はまだまだタブーな日本では、CBDオイルについての情報を入手できる機会が少なく、その効果や副作用について心配になるのも当然だと思います。

 

とはいえ、医療大麻を合法化する国や州が増えるにつれ、その医療効果を実証する研究結果も多く輩出されるようになっています。

 

2013年に発表されたThe New England Journal of Medicineの調査によると、医療大麻を使用する患者の92%が、片頭痛、がん、関節炎、慢性的な痛みなどの症状を軽減する効果があると回答しています。さらに、世界72か国の1446人の医師に対して行った調査では、76%の医師らが医療大麻の使用を認めると回答したといいます。

 

このように、統計を見ても医療大麻の効果は一目瞭然です。不安やストレスの軽減、そして睡眠促進のためにCBDオイルを日常的に服用している僕自身も、その効果を毎日実感しています。日本で大麻はまだ社会的にタブーという認識があるとはいえ、前述のとおりCBDオイルはすでに合法かつ医療機関でも処方してもらえます。ですので、もし使用をお考えの場合は、CBDオイルの効果・副作用について知識を深め、活用していくべきです。

 

この記事では、CBDオイルの効果全般について説明します。

不安症・心配の軽減

 

CBDオイルを含む医療大麻は、不安や心配を緩和させる効果があることがすでに科学的に立証されています。

 

リオデジャネイロ連邦大学が2012年に行った研究レビューでは、CBDには不安を軽減する効果があると結論づけ、特に社会不安障害を抱える患者の不安を緩和する効果があるとしています。

 

また、サンパウロ大学が2011年に発表した研究では、24人の被験者をCBDを投与するグループとプラシーボを投与するグループに分け、その後被験者が大勢の人前で演説を行い結果を調査しました。その結果、CBDを投与したグループはプラシーボのグループに比べ、不安、認知機能障害、演説に対する不快感が大きく軽減したといいます。

 

アメリカン人作家・ジャーナリストのハロルド・L・ヒュームスは、1977年7月4日、ヒュームス夫人が分娩中に大麻を投与したことで知られています。ヒュームスは、夫人の陣痛が来る前に大麻の煙を吸引させ、呼吸法とマッサージを行うことで、夫人の痛みと緊張が大いに緩和されたといいます。ヒュームスは、「大麻は使用者が押し込んでいる不安を明るみに出す」と説明し、その効果を「神経下剤(neurological laxative)」と表現しました。

 

うつ病の治療

 

うつ病患者の数は今や世界で3億人を超え、他人事では済まされない規模の精神疾患となりました。かくいう僕も、長い海外生活と帰国後のカウンターカルチャーショック、ストレスの多い東京での生活とIT職などが複雑に絡み合い、うつになった経験があります。

 

2016年に行われた研究の作成者らは、「5-HT1A受容体に依存するメカニズムを介して伝達を行うセロトニン作動性皮質とグルタミン皮質を強化することにより、CBDは今までにないほど即効な抗うつ剤となる可能性がある」と結論づけています。

 

さらに、医療大麻を合法化した州における自殺率の推移を調査した研究によると、「医療大麻の合法化は総自殺率の5%低下、20-29歳男性の自殺率11%低下、30-39歳男性の自殺率9%に関連している」との結果が出ています。

 

しかし、大麻のうつ病における効果は、研究が少ないため100%効果があるとは断定できません。また、うつ病の危険性を考慮するとCBDオイルにだけに頼るのは危険です。必ず医師の相談のもと、使用を行うようにしてください。

 

幸いにも日本には臨床CBDオイル研究会という医療専門家の組織があり、医療現場でCBDを実践している医療機関が載っています。もし医師との相談をお考えなら、一度チェックしておいて損はないでしょう。

 

依存症の治療

 

“It is fair to say that CBD is the anti-gateway drug, as it is shown to treat symptoms of withdrawal from other kinds of drug abuse […] CBD can be used in patients with nicotine, alcohol, high THC cannabis, and opioid addictions. It is synergistic with the pharmaceutical Baclofen in treating addictions, but because it won’t make Big Pharma money, it is practically unknown in clinical practice.”

 

「薬物乱用の離脱症状を軽減する効果が実証されているため、CBDは反ゲートウェイドラッグと言っていいだろう。CBDは、ニコチン、アルコール、高THCカンナビス、オピオイド依存症の患者に処方することができる。依存症治療において医薬品のバクロフェンと相乗効果があるが、大企業の製薬会社にとって利益にならないため、臨床現場ではほとんど知られていない」— ケネス・ストーラー博士

 

学校や社会から受け取った知識では、「大麻は覚醒剤などのハードドラッグと同じで、一度吸ってしまえば依存してしまい辞められなくなる」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。しかし、近年の研究ではそのイメージを覆すかのように、CBDには依存症離脱を助長する効果が発見されています。

 

カナダ、モントレオールの組織が2015年以前に行われた14の研究を体系的に調査した研究によると、CBDがオピオイド、コカインなどの精神刺激薬への依存症を治癒する効果が示唆されています。

 

また、ロンドン大学が24人の喫煙者を対象にCBDの依存症に対する効果を調べた研究によると、CBDを摂取したグループはプラシーボを摂取したグループに比べて喫煙量が最大40%低下しています。

慢性的な痛みの軽減

 

“For the relief of certain kinds of pain, I believe, there is no more useful medicine than Cannabis within our reach.” — John Russell Reynolds

 

「特定の種類の痛みを緩和するうえで、我々の手の届く薬の中で、大麻ほど有効な薬はないだろうと私は考える。」— ジョン・ラッセル・レイノルズ卿(イギリス人神経学者)

 

もし頭痛がするとしたら、薬局に行って市販の頭痛薬を買うかもしれません。しかし、痛みの緩和に多く使用されているイブプロフェンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAID)は、その深刻な副作用と併発症が大きな問題になっています。

 

1999年、The New England Journal of Medicineは、リューマチ性関節炎および骨関節炎のアメリカ人患者において、NSAID服用に関連する死亡が毎年1万6500件にのぼると推定しました。

 

また、2001年の研究によると、毎年10万人以上のNSAID使用者が胃腸の併発症を発症により入院していると報告されています。これらの問題を受け、2016年1月、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、すべてのNSAIDに対し、心臓発作および脳卒中発生の可能性が高まることを警告する点を強調するよう指示しています。

 

医療大麻の話に戻ると、CBDを利用する目的での中で、最も多いのは痛みの緩和だといいます。

 

2014年、American Academy of Neurologyは、最高水準の証拠をもって、内服用カンナビス抽出成分が多発性硬化症における慢性的な神経痛を抑えることができると報告しています。

 

さらに、2016年のミシガン州の医療大麻患者244人を対象とした研究によると、医療大麻を服用することで、痛み緩和に使用していたオピオイドの量が全体で64%減り、クオリティ・オブ・ライフが45%向上したと報告されています。

 

上記の研究結果を考慮すると、CBDなどの医療大麻がイブプロフェンなどの従来の鎮痛剤よりも安全性と効果性が高いことが伺えます。

 

糖尿病・肥満のリスク軽減

 

日本は肥満の少ない国として西洋諸国から認識されていますが、糖尿病などの生活習慣病は年々増加の傾向にあります。

 

厚生労働省の平成28年「国民健康・栄養調査によると、「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000万人と推計され、「糖尿病の可能性を否定できない者」も約1,000万人いるとされています。さらに、2016年Lancetが発表した調査によると、世界の糖尿病の医療費は年間に90兆円に増え、日本は8兆円で世界第7位の糖尿病大国になったといいます。

 

それでは、CBDは肥満や糖尿病の解決策となるのでしょうか? 大麻を吸ったりCBDを摂取することで体重が減るなんて言ううまい話はないと思うかもしれませんが、驚くような内容の研究がすでに発表されています。

 

2011年、American Journal of Epidemiologyに掲載された報告書によると、52,000人の患者に対して行った調査では、大麻の使用者は大麻を使用しない患者に比べて肥満率が約3分の1低かったことが判明しています。

 

また、イスラエルの製薬会社およびアメリカの製薬会社が4600人の被験者を対象とした研究によると、大麻使用者は非使用者に比べ、空腹時インスリン値が16%低く、糖尿病を防ぐHDLコレステロール値が高く、インスリン耐性レベルが17%低いことがわかりました。

 

アルツハイマー病の治療

 

2025年には700万人を超えるであろうと予測されている日本の認知症患者。2012年の時点においても、認知症患者は全国で約462万人と推計されています。医学の劇的な進歩がない限りこのまま増え続けるであろうアルツハイマー病と認知症の患者ですが、ここでも医療大麻の大きな可能性が実証されています。

 

2006年発行のMolecular Pharmaceuticsで、コネチカット大学の研究チームは「大麻は現在承認されているどの処方薬よりも、アルツハイマー病の特徴である奇形タンパク質の異常な凝集を抑制することに優れている」と述べ、また大麻を用いた薬は「近い将来、大人気の新薬となるだろう」と予測しています。

 

また、カリフォルニア州の研究者らが行った調査によると、大麻に含まれるカンナビノイドがアルツハイマー病患者の脳に見られるアミロイドβの除去を促進し、炎症反応を抑え保護することが判明。これを受け、同調査の主任研究者であるデビッド・シューベルト博士は、「カンナビノイドがアルツハイマー病を治療する可能性があると結論づけるのは合理的である」と述べています。

 

ガンの治療

 

2007年、American Association for Cancer Research(アメリカ癌研究協会)の会合において、ハーバード大学の研究者らは「大麻の有効成分は一般的な肺がんの腫瘍の成長を半分に減らし、ガンの拡散能力を大幅に低下させると発表しています。

 

サンフランシスコにあるPacific Medical Centerの科学者ショーン・マカリスター博士は、様々なガンに対する新治療法を開発するため10年以上もカンナビノイド化合物を研究しています。マカリスター博士が発表した2011年の研究では、大麻の非精神活性成分であるカンナビジオール(CBD)が、乳がん細胞の増殖、転移および腫瘍成長を阻止する協力な抑制物質であることがわかりました。

 

睡眠促進

 

心拍トレーニング製品において業界を率いるポラール・エレクトロ・ジャパン株式会社が2018年に600万人の睡眠データを分析した結果によると、「日本人の男女別平均睡眠時間は、男性6時間30分、女性6時間40分とそれぞれデータを分析した主要28カ国中最短」だったとされています。仕事中居眠りをしてしまっても、それが頑張っている証拠という風潮が残る日本ですが、睡眠不足は深刻な病気の原因となりえます。

 

アメリカ疾病予防管理センターの統計によると、睡眠時間が短い成人(24時間あたり7時間未満)は十分な睡眠をとる人たちと比べ、肥満、心臓病、糖尿病、関節炎、脳卒中、うつ病を含む10種類の慢性的な症状を1つ以上抱える可能性が高くなるといいます。

 

不眠症で悩んでいるなら病院に行って薬を処方してもらってくださいと言いたいのはやまやまですが、睡眠薬に関する調査を見るとそれはいいアイデアとは言い難いような数字が見えてきます。

 

Scripps Clinic Vitebri Family Sleep Centerの協同創設者であり睡眠専門家のダニエル・F・クリプキ博士は、著作「Hypnotic drug risks of mortality, infection, depression, and cancer: but lack of benefit」の中で睡眠薬の危険性について語っています。

 

クリプキ博士が処方睡眠薬に関する40の研究を調査したところ、39の研究において睡眠薬の使用が超過死亡率と関連していることがわかり、睡眠薬使用者は4.6倍死亡リスクが高まることを発見しました。

 

また、監察医のデータによると、催眠薬に直接起因する死亡は年間1万人にのぼるとされています。しかし、大規模な疫学的研究によると、実際の死亡者数は年間30万人から50万人近くになるとも示唆されています。これらの数字の違いは、死亡時の催眠薬使用が報告されなかったケースと、処方睡眠薬が死亡原因として掲載されることが少ないという事実に起因すると考えられています。

 

(出典: https://www.projectcbd.org/medicine/cannabis-sleep-disturbances

 

それでは薬局などで売られる市販睡眠薬のほうがいいかと言えば、そういうわけでもないようです。

 

ドリエルなどに含まれる「ジフェンヒドラミンの使用はアルツハイマー病の発症と関連している」とクリプキ博士は述べています。同氏によれば、ジフェンヒドラミンは心臓における症状や便秘などの消化機能における症状を引き起こすといいます。もちろん、100人いれば100のケースがあるので専門家に相談するのが一番ですが、安易に睡眠薬に手を出してしまうのは大きなリスクを伴うことは確かです。

 

CBDに関連する1972年から1981年までの臨床試験を調査した研究があります。臨床試験の一つに、CBD(40、80、160mg)またはプラシーボを不眠症患者に投与した研究があり、160mgのCBD投与した患者は、プラシーボを投与された患者に比べ睡眠時間が大幅に増加したといいます。

 

また、ネブラスカ大学のサブリナ・ルッソ博士の研究チームが医療大麻に関する13の研究を要約した報告書によると、CBDとTHCは「睡眠の質を相乗的に改善した」と結論づけています。13の研究のうち7つが睡眠の質の改善を示唆しており、その7つの研究のうち6つは、CBDとTHCの比率が1:1であり、舌下にスプレーして使用するSativex®が用いられました。つまり、CBDとTHCの比率のバランスがよい医療大麻が、睡眠改善を促す可能性があるということです。

 

関節炎(関節リウマチなど)の治療

 

日本のリウマチ患者数は60万人〜100万人と推定されています。厚生労働省が毎年公表している国民医療費の概況(平成 27 年度版)によると、傷病分類別医科診療医療費構成割合において、関節炎が分類される「筋骨格系及び結合組織の疾患」の医療費は、全体(42 兆 3,644 億円)の 7.7%を占め、3番目に多いとされています。

 

日本でも多くの人たちが苦しむ関節炎ですが、ここでも医療大麻の効果は期待できると言えます。まずは、エッカード大学生物学元助教授であるグレッグ・ガーデマン博士が、臨床リウマチ学会の年次総会で語った内容についてご覧ください:

 

“There’s a lot of legitimate scientific excitement about the use of cannabinoids in rheumatic disease. Doctors should be aware that it’s not going to go away, and they should support a research infrastructure for the best evidence-based medicines in cannabinoids and rheumatic disease.” 

 

「リウマチ性疾患におけるカンナビノイドの使用において、正当かつ科学的な多くの研究結果が出ています。医師はこの趨勢を消え去るものではないと認識し、カンナビノイドおよびリウマチ性疾患における証拠に基づいた最高の医薬品の研究とインフラ構築をサポートすべきです」— グレッグ・ガーデマン博士

 

関節炎に対する医療大麻の効果を主張しているのは、ガーデマン博士だけではありません。

 

2006年Royal National Hospital for Rheumatic Diseasesのデビッド・ブレイク博士らは58人の関節リウマチ患者を2つのグループに分け、31人はカンナビス抽出成分で作られたSativexを投薬、27人にはプラシーボを投与して研究を行いました。その結果、Sativexを摂取した患者はプラシーボを摂取した患者に比べ、運動時の痛み、安静時の痛み、睡眠の質が大幅に改善したといいます。

 

また、2017年カナダのダルハウジー大学ホリー・T・フィルポット博士らが実験マウスを対象に行った研究によると、関節痛の発症予防や神経保護などの予防効果が示唆されています。

 

喘息の治療

 

Global Asthma Networkの2018年の報告によると、世界で約3億3900万人が苦しんでいるとされる喘息

 

また、環境再生保全機構が厚生労働省の調査結果をもとに提供している情報によると、日本でも平成26年度の時点で喘息患者数は約117万7000人いるとされています。ラフに計算すれば国民の約100人に一人がかかる疾患。そのことを考えると未だに問題は深刻ですが、幸運にもCBDは喘息にも効果があることが次第に分かってきています。

 

喘息とは気道の炎症が続く病気ですが、CBDを含むカンナビノイドは高い抗炎作用を持ちます。2012年、イタリアのフィレンツェ大学の教授らが行った研究では、カンナビノイドの抗炎効果、またCB1受容体活性化が気道平滑筋に作用することで気管支を拡張し、気道過敏症と喘息に効果がある可能性が示唆されています。

 

さらに、同大学は2008年にもカンナビノイド受容体であるCB1とCB2の研究を行っており、これらの受容体を活性化することで喘息患者の予防的治療を行える可能性があると結論づけています。

 

自閉症

 

海外でも年々増加傾向にあると言われる発達障害者の数ですが、日本の自閉症の現状とはどうなっているのでしょうか。まずはWikipediaの記載情報を見てみましょう。

 

“日本自閉症協会によると現在日本国内に推定36万人(重度自閉、義務教育に支障がある程度の障害、暗数が少ない)の自閉症者がいる。これはアメリカの1万人に5人程度とされるカナー型自閉症発生率と比べても極めて高い。知的障害や言語障害を伴わない高機能自閉症など含めると120万人いるといわれている。”

 

大人の発達障害にも関心が高まってきた昨今、自閉症などを含む発達障害はさらに私たちの身近にあるように感じられます。

 

さてCBDが自閉症に効くかどうかですが、2013年、スタンフォード大学医学部のチャバ・フェルディ博士が実験マウスを対象に行った研究では、一部の自閉症患者において突然変異しているプロテインが、内因性カンナビノイドの信号を伝達するのに重要な役割を担っていることがわかりました。この結果により、内因性カンナビノイド情報伝達系の構成要素をターゲットにすれば、自閉症の症状を改善する可能性があるとされています。

 

またイスラエルでは、2016年から120人の自閉症を抱える子供たちを対象にCBDを投薬する研究が開始されています。今のところ結果はまだ公開されていませんが、イスラエルの医学界からもCBDの自閉症に対する効果に大きな期待が集まっているのは確かです。

 

片頭痛

 

Migraine Research Foundationによると、片頭痛に苦しむ患者は世界に約10億人いるとされています。

 

Medical.eisai.jpの情報を転載すれば、「国際頭痛学会(IHS)の診断基準をすべて満たす片頭痛の有病率は6.0%、片頭痛と考えられながら、1項目のみ満たしていないもの(疑診例)を含むと8.4%、日本の人口を約1.3億人とすると実に1千万人以上の日本人が片頭痛を発症している」といいます。また、Migraine Research Foundationでは、一時的な片頭痛が慢性化する最も一般的な理由が薬の使いすぎとされています。

 

それではCBDの片頭痛に対する効果について見ていきましょう。2017年、European Academy of Neurologyの第三回会議では、マリア・コロディ博士率いるチームが行った研究の結果が発表され、片頭痛の予防法としてカンナビノイドは調合薬と同様の効果があると結論づけられています。

 

また、2012年カリフォルニア州の医療大麻使用者7525人を対象に行われた調査では、92%が片頭痛を始めとする多くの深刻な症状を緩和したと答えています

 

多くの症状と同様、片頭痛におけるCBDの効果はさらなる研究が必要なようですが、それでも症状の緩和が大いに期待できると言えるでしょう。

 

痙攣(多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症など)

 

Sativexなどのカンナビスを用いた薬は、すでに多発性硬化症に関連する痙攣の治療薬として使用されています(Sativexについて言えば、すでに24か国で公認済みです)。

 

2016年、フランスのリール大学が行った研究では、433人の多発性硬化症患者が収集され、281人が3か月間Sativexによるセラピーを継続しました。その結果、痙攣、疲労、痛み、睡眠の質、膀胱機能障害などにおいて大きな改善が見られたとされています。

 

また、クイーンメリー大学の研究者らは2012年の研究のなかで、「多発性硬化症は神経伝達を弱める疾患から生じ、これはカンナビノイド受容体と内因性カンナビノイドによって制御されている。カンナビノイドは痙攣を制限し、進行性障害が蓄積する過程に影響を与える可能性がある」と述べています。

 

吐き気

 

普通に生活していても、車酔いや風邪をひいたときには吐き気に苦しむ事があるかと思います。しかし、吐き気は特に放射線治療を行うがん患者の方にとっては深刻な問題です。

 

大麻の抗嘔吐作用は、多くある大麻の医療効果の中でも最も認識されている効果の一つです。2010年のBritish Journal of Pharmacologyでは、「かなりの証拠が、内因性カンナビノイドシステムの治療は、人間や他の動物における嘔吐や吐き気を整えることを示している」とされています。

 

神経変性疾患(ハンチントン病、パーキンソン病など)

 

パーキンソン病とハンチントン病の原因は違うと言えど、どちらも動きを司る脳の部分に影響を及ぼします。ハンチントン病は、日本ハンチントン病ネットワークによると「日本人には100万人に5、6人未満という稀少難病」とされており、難病情報センターによるとパーキンソン病患者は平成26年度で13万6559人いるとされています。

 

2014年ブラジルで行われた研究では、300mgのCBDを服用したパーキンソン病の患者はウェルビーイングとクオリティ・オブ・ライフが大きく向上したとされています。

 

また、2015年にスペインで行われた研究によると、CBDと同様の非向精神性のCBG(カンナビゲロール)はハンチントン病の治療に有効であることが分かっています。

 

心的外傷後ストレス症候群(PTSD)

 

厚生労働省は心的外傷後ストレス症候群を次のように説明しています。

 

「(心的外傷後ストレス症候群とは)生死にかかわるような実際の危険にあったり、死傷の現場を目撃したりするなどの体験によって強い恐怖を感じ、それが記憶に残ってこころの傷(トラウマ)となり、何度も思い出されて当時と同じような恐怖を感じ続けるという病気」

 

世界保健機構の世界精神保健調査によれば、日本人で生涯にPTSDを発症する人は1.1%から1.6%だといいます。つまり100人に1人は人生で一回PTSDを経験するということになります。

 

アフガニスタンなどで戦争を経験したアメリカの退役軍人は、PTSDに苦しむ人が非常に多いというのは有名な話です。2015年、医療大麻のほうが遥かに効果があるにもかかわらず、医療提供者は抗うつ剤などの薬しか処方しないとして、多くの退役軍人がホワイトハウスの周りをデモ行進し、空の処方薬ボトルを捨てるという事件もありました。

 

それではCBDのPTSDに対する効果は、科学的に見てどうなのでしょうか?

 

2013年、世界貿易センタービルの同時多発テロの被害者46人を対象に行われた研究では、PTSD患者はエンドカンナビノイドが含有する2-アラキドノイルグリセロールが大きく減少していることがわかりました。研究者らは、信号伝達におけるエンドカンナビノイドの不足が、PTSDの原因の一部であると考えられている糖質コルチコイドの調節異常の構成要素である可能性があるという仮説を支持していると結論づけています。

 

また、2012年サンパウロ大学が実験マウスを捕食者に晒して行った研究によると、CBDを投与されたマウスは、幸せホルモンと呼ばれることで知られるセロトニンの受容体の一種、5HT1A受容体の神経伝達がおそらく促進され、不安が抑制されたとしています。研究者らは、調査結果からCBDはPTSDの治療に有益である可能性があるとしています。

 

さらに、上記の研究の結果は、医療大麻はPTSDの症状を改善する可能性が最も高いと答えた、Care By Designの調査の結果と一致しています。

 

統合失調症

 

まずは、厚生労働省の統合失調症の説明を見てみましょう。

 

「統合失調症は、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患です。それに伴って、人々と交流しながら家庭や社会で生活を営む機能が障害を受け(生活の障害)、「感覚・思考・行動が病気のために歪んでいる」ことを自分で振り返って考えることが難しくなりやすい(病識の障害)、という特徴を併せもっています」

 

100人に1人弱がかかると言われる統合失調症。原因は今のところ明らかになっていないため、予防法も定かではありません。

 

しかし統合失調症とエンドカンナビノイド・システムの関連性について、すでに多くの研究が行われています。39人の統合失調症患者を対象に行われた2012年の研究では、CBDは統合失調症の治療において抗精神病薬と同様の効果があり、さらに抗精神病薬よりも遥かに副作用が少ないとされました。

 

2017年のオーストラリアで行われた研究ではウイルスに感染した実験マウスが用いられ、CBDを投与されたマウスは、認知力、作業記憶、社会交流が大幅に改善したとされています。この結果は、統合失調症に伴う認知障害と引きこもりの症状の治療における可能性を示唆すると研究者らは結論づけています。

 

発作性疾患

 

CBDの医療効果として最も知られているのが、発作抑制の効果です。

 

てんかんによる発作に苦しむ3歳のシャーロットちゃんが、CBD優性のカンナビスオイルを摂取し症状が奇跡的に回復していくCNNのドキュメンタリー・シリーズ「Weed」は、医療大麻に興味がある方はぜひみていただきたい映画の一つです(31分17秒あたりからCBDの効果が確認できます)。

 

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2018年の研究では、てんかんに対するCBDの効果を調べたメタアナリシスが行われました。計670人の患者を対象とした11の研究を調べた結果、研究者らは「CBDはある種のてんかんに対して効果的であり、CBD優性のエキスはCBDアイソレートよりも効果が高い」と述べています。

 

まとめ

 

今回の記事では、CBDオイルには以下のような効果があることを紹介しました。

 

  1. 不安症・心配の軽減
  2. うつ病の治療
  3. 依存症の治療
  4. 慢性的な痛みの軽減
  5. 糖尿病・肥満のリスク軽減
  6. アルツハイマー病の治療
  7. ガンの治療
  8. 睡眠促進
  9. 関節炎(関節リウマチなど)の治療
  10. 喘息の治療
  11. 自閉症
  12. 片頭痛
  13. 痙攣(多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症など)
  14. 吐き気
  15. 神経変性疾患(ハンチントン病、パーキンソン病など)
  16. 心的外傷後ストレス症候群(PTSD)
  17. 統合失調症
  18. 発作性疾患

 

もしCBDを使用した経験談をお持ちだったらぜひお聞かせください!

 


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